緑内障に対する新しいレーザー治療について

当院では、緑内障に対する新しい治療として、低出力のマイクロパルスレーザー(以下、MLT)を使用した緑内障治療を実施しております。
MLTを施術により、眼圧を下げ、日々の緑内障点眼を減らすことが可能となりました。

1. 開放隅角緑内障とは?

眼の中には「房水」という水があります。眼内の房水は角膜と水晶体の健康を保つために、たえずバランスのとれた速度で産生・排出されています。ところが、排水部分である繊維柱体が目詰まりをおこすと、眼圧上昇が生じ、視神経が弱ってしまい、視野狭窄や視力低下、失明に至ってしまいます。

 

 

 2.  緑内障の治療法について

<点眼薬>

一般的な治療法ですが、生涯にわたって点眼を続ける必要があります。時に副作用が原因で使用できない場合があります。

<レーザー治療>

レーザー治療(MLT)は合併症の少ない治療法で、どの過程においても選択が可能な治療です。ただし、効果が不十分な場合もあります。

<外科的手術>

点眼薬やレーザー治療によっても目標眼圧に到達できず、このままでは進行のリスクが非常に高い場合に選択されることが一般的です。

3.MLT(マイクロパルスレーザー線維柱体形成術)とは?

マイクロパルスレーザーを房水の流出路である繊維柱体に照射することにより、線維柱体を障害することなく眼圧下降が期待できる治療法となります。

1回のレーザー治療で、2~3年間効果を持続することができ、点眼治療のような粉らわしさがありません。また、繰り返し施術が可能なため、一定期間の点眼を減らす事ができたり、点眼なしで経過観察が可能だったりします。
ただし、効果には個人差がありますので、レーザー治療後に十分な眼圧下降効果が認められなければ、点眼治療など別の治療を追加する必要があります。

4.レーザー治療はどのように行われるか?

麻酔薬の目薬をした後に、レーザー用のコンタクトレンズをつけて行います。通常、痛みはありません。5分から10分程度でレーザー治療は終わります。また、まれにレーザーの追加が必要な場合があります。施術当日は特に安静の必要はなく、ふだんの生活を過ごすことができます。

下図のように、線維柱体の全周に140~150発のレーザーを照射します

5.レーザー治療の危険性は

虹彩炎症をおこす事、一過性の眼圧上昇を起こす事はありますが、基本的には非常に低出力で安全なレーザー治療なので眼内構造に損傷を及ぼすことは少ないです。

  • 費用

MLTは保険治療となります。片眼あたり

1割負担 約9660円

2割負担 約19320円

3割負担 約28980円

 

マイナンバーカードを利用したオンライン資格確認の導入に関して

きしもと眼科、院長の岸本です。

この度、厚労省/社保支払基金からマイナンバーカードを利用した「オンライン資格確認システム」の運用を行うよう要請あり、この度当院窓口においても機器設置が完了したため令和5年8月1日より上記システムの運用を開始としました。

これまで従来通りの健康保険証での受診も可能ですが、マイナンバーカードをお持ちの方は、接触の削減や受付の手続き簡略化にも有効ですので、健康保険証としての利用申し込みを済まされている方は窓口端末において保険の資格確認が行えます。

公費負担医療制度(福祉医療、難病医療等)をご利用中の方については、各種証書のご提示は引き続き必要となります。また、生活保護受給者の方も同様に医療券の持参が必要です。これらにつきましては従来通り、各種証明書を窓口にご提示頂きますよう宜しくお願いします。

勝手が変わり面倒にはなりますが、国の方針に従って対応させていただきますのでよろしくお願いいたします。

 

新しいYAGレーザーを導入しました

院長の岸本です。
開院から早くも7年目となりました。
今回NIDEK社の新しいYAGレーザー YC-200を導入しました。
YAGレーザーは以前こちらのブログにも紹介させていただいたのですが
白内障手術後に視力が低下してきたときに使用されるレーザーとなります。

通常、白内障手術の際には水晶体の袋の中に人工レンズを固定する手術となるのですが
手術から時間が経過すると袋自体が濁ってくる場合があります。
これを後発白内障といいます。
このYAGレーザーを使用することにより袋の濁りを除去することができます。

今回の新しいYAGレーザーの機械の特徴は顕微鏡の性能が非常に良いために視認性が非常にあり操作しやすくレーザーの誤発を極力減らすことができます。
かつ、レーザーの切れ味が非常によいためレーザーを必要最小限にレーザーの処置ができるメリットがあります。

ぜひ、白内障手術後の視力低下を感じた方は来院ください。
どんどん、患者様にとってメリットがあれば新しい機器を導入していきますので今後ともよろしくお願います。

 

夏季休診のお知らせ

いつも、きしもと眼科を受診していただきまして誠にありがとうございます。

夏季休診のお知らせです。

誠に勝手ながら、下記の期間は夏季休診とさせていただきます。

休診期間: 2023年8月11日(金曜日)から8月15日(火曜日)まで

ご迷惑をおかけいたしますが、この期間は診療をお休みさせていただきます。

より良いサービスの提供に向けて、スタッフ一同努めてまいります。引き続き当眼科をご愛顧いただけますようお願い申し上げます。

新しいコンタクトレンズの取り扱いについて

本日よりボシュロムのアクアロックスワンデーUVシンの取り扱いを開始いたしました。1日使い捨てタイプのコンタクトレンズとなります。

CMで見られた方も多いと思いますが平野紫耀さんが宣伝されている新しいコンタクトレンズとなります。
ボシュロム史上もっとも完成されたといわれる使い捨てのシリコンハイドロゲルレンズとなります。
うるおいと快適性を重視したレンズで16時間くらいうるおいをキープできUVカットもついているというレンズになります。
トライアルレンズも準備しておりますので気になる方は是非来院してください。

https://aqualox.jp/

リニューアルのお知らせ(5月10日から)

しばらくGWおよび、受付のリニューアルに伴い休診させていただいておりました。
その間にも、多くの患者様にお越しいただいたようなのでご迷惑をおかけいたしました。

5月9日(火曜日)は手術の患者様のみの対応をさせていただきます。
5月10日(水曜日)より通常診療となりますのでお間違えの無いようによろしくお願いいたします。

 

GW中の休診のお知らせ

ご覧いただきましてありがとうございます。
今回のGW期間中に、受付の改装を予定しておりますので、通常より長めに休診期間を取っておりますので確認をお願いいたします。

5月1日(月)午後診察~5月9日(火)まで休診となります。

5月1日午前診察、5月9日の午後の手術は通常通り行います

花粉症の方用のコンタクトレンズについて

先週くらいより花粉症の方の診察が非常に増えてきております。
今年は昨年より花粉量もかなり多いようです。
当院では花粉症の方には点眼、および鼻水、咳症状も強い方には同時に内服処方もしております。

この時期はコンタクトレンズされている方は特に大変になります。
当院ではアレルギーの方向けのコンタクトレンズを扱っております。

J&J社のワンデーアキュビュー セラビジョンアレルケアという商品を扱っております。
世界初の抗アレルギー剤を配合したコンタクトレンズとなります。

普段は普通のコンタクトレンズを使用中の方でも花粉症の今の時期だけでもこちらを使っていただければつらい目のかゆみも楽になるかもしれません。
ぜひお試しください。

https://acuvuevision.jp/contact-lenses/acuvue-1-day-allercare#

 

 

薬のみの処方に関して

よく診察なしで薬のみ処方してくださいという依頼を受けますが
無診察治療(処方)の禁止という決まりがあります。

医師法20条

医師は、自ら診療しないで治療をし、もしくは診断書、処方箋を交付してはならない

とあります。この規定に違反した場合50万以下の罰金という刑罰も定められております。保険診療は国が定めたルールに従っていかなければなりません。

確かに症状が安定しており同じ薬でいいから、とおっしゃられる気持ちは分かるのですが違反した場合、今後のクリニックの運営にも関わってきますのでご遠慮ください。

ただし、例外がないわけではなくて、患者様の事情でどうしても診察にこれないこともありますので、その場合は家族に病状を聞いたうえでの処方箋の発行は認められております。

 

新しい視野検査機器の導入のお知らせ

あけましておめでとうございます。
当院は1月4日より通常診療となりますのでよろしくお願いいたします。

今回は緑内障の方の方にとって非常に朗報となりますので是非ご覧ください。
早速ですが、12月末より新しい視野検査の機械を導入いたしました。
クリュートメディカルのimo vifaという機種となります。昨年発売されたばかりの地域初導入の機器となります。

まずは視野検査という検査がどういう検査なのかということなのですが、まず視野とはなんでしょうか?

視野とは正面を見たときに上下左右の見える範囲のことを視野といいます。
緑内障になると視野が狭くなくなったり(視野狭窄)、部分的に見えなくなったり(視野欠損)する視野障害が起こってきます。通常、ゆっくりと視野が欠けていく、および普段は両眼でものを見ているために緑内障の存在に気が付いていない方も多く見られます。

また緑内障以外にも視野障害のでる病気もありますので眼科にとっては非常に大切な検査となります。

ただ、従来の機種では患者様にとって非常にデメリットがありました。

1.非常に時間がかかり集中力が持たない(片目10分~15分程度)。そのため検査中に寝てしまう方もいる。
2.目がきょろきょろ動くために正確なデータがとれない場合がある
3.非検査眼にアイパッチを使用し片目をふさいで検査の必要がある

当院では12月初旬から、実際この機種をしばらくデモで使用していたのですが
1.時間が片目あたり4~5分程度と非常に早い
2.直接覗き込むような体勢のため固視不良が少ない
3.アイパッチを使用せず両眼開けたまま検査できる

実際に1ヵ月弱で数十人検査を施行しましたがいずれも、今までの検査より非常に楽だったという意見が多かったために導入することとなりました。

40歳以上になれば20人に1人は緑内障といわれておりますが、視野検査は通常6カ月に一度は必要といわれておりますが非常に苦痛な検査となります。

ただ、今回導入しました最新のino vifa使うことにより、かなり検査が楽になると思います。
他院で視野検査が難しかった方も、是非試していただければと思います。


上記画像のように、覗き込んで片手にスイッチを持ち、光が見えた場合にスイッチを押す検査となります。

https://www.crewt.co.jp/product/imovifa

きしもと眼科では、今後も、どんどん新しい患者様にとってメリットがありそうな新しい検査機器、治療機器を導入していきますのでよろしくお願いします。